感染急拡大

新型コロナウイルス感染が先週の2倍になるなど全国で急増しています。
オミクロン株のうち欧米などで主流になっている「BA.5」という変異ウイルスが国内でも急速に広がっていることが報告されています。

イギリスの保健当局の報告によれば「BA.5」は従来の主流だった「BA.2」と比較して35.1%早く広がっているようです。

細胞に感染する時の足掛かりとなるスパイクタンパク質に変異が起きていて、免疫を逃れる厄介な性質を持っていることが指摘されています。

ワクチンの効果自体は「BA.5]に感染した人と、従来型の「BA.2」に感染した人との間で大きな差はないとの報告もあり、ワクチン接種は重症化や死亡のリスクを下げるのに有効と考えられており、3回目のワクチン接種がまだの方は早めの接種を、高齢者や基礎疾患のある方は4回目の接種が推奨されています。

当院でも7月に入り、4回目のワクチン接種を開始しており、本日も時折強い雨の降る悪天候の中多くの方に来院いただきました。並行して3回目の接種も行っています。ワクチン供給量が少なく、需要に対して十分なワクチンを確保できているとは言えない現状ですが、安全に接種が行えるようスタッフ全員で取り組んでいます。

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謹賀新年

新年あけましておめでとうございます。
寒波が到来する中での年明けになりました。新型コロナ感染、ウイルス性胃腸炎に罹患する方もじりじり増えてきていることが伝えられています。皆さま体調管理にお気をつけ下さい。

明日は少し早めの仕事始め。休日診療所への出務となります。

クリニックの診療開始は1月4日より開始します。

本年もよろしくお願いします。

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新型コロナワクチン接種

クリニックでの新型コロナチンの個別接種も開始より3週目となり、接種人数が300名を超えました。今週からは2回目の接種が始まります。不測の事態に備え、接種人数が最も多い土曜日は医師3人態勢をとっています(問診・経過観察担当、接種担当、ワクチン調製及び緊急時対応担当)。集団接種などと比べるどうしても規模は小さいですが、これからも安全をできるだけ確保した上で着実な接種を進めてまいります。

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ワクチン接種予約

5月15日。本日新型コロナワクチン接種の予約受付を開始しました。

今回の予約受付は5月下旬からの3週間の間に1回目の接種を希望される方を対象にしたものですが、非常に多くの患者様に電話予約、来院予約をいただき予約が本日1日で供給見込み量に達したため、新規受付を一旦停止いたしました。

定期の通院時にリストアップした当院かかりつけの患者様の分に加え、当院通院歴のない患者様の分も枠を確保して予約を開始しましたが、あっという間に枠が埋まってしまい、せっかくご相談いただいた多くの方のご希望に沿えない結果となったことを申し訳なく思います。

継続的なワクチン供給の見通しは現時点でたっておりません。

ワクチン供給が続く限りは7月以降も接種を継続する予定でおりますが、供給見通しがはっきりしましたらご報告いたします。

明日は地域の小学校での集団接種に出務予定です。

新型コロナ感染蔓延阻止の一助になれればと思っております。

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新型コロナウイルスワクチン

ゴールデンウィークも後半に入りました。皆さま体調はいかがでしょうか。

新型コロナウイルス感染は拡大を続けており、ワクチンへの関心が高まっており、診察中も多くの方から質問を受けるようになっています。

クリニックでのワクチン接種に使用されるワクチンは、ファイザー社のワクチンとなります。メッセンジャーRNAワクチンと言われる種類のワクチンです。

ウイルスが我々の細胞に侵入するために必要なタンパク質(スパイクタンパク質)の設計図(mRNA)を脂質の膜に包んだワクチンになります。

接種すると、設計図であるmRNAが我々の細胞に取り込まれ、この設計図を基に我々の細胞がウイルスのスパイクタンパクを生産し、このタンパク質に対して中和抗体(ウイルス感染阻止能をもつ抗体)産生及び細胞免疫応答が誘導されることで感染予防効果を発揮します。

十分な免疫ができるのは2回目の接種を受けてから7日程度たってからとされており、発症予防効果は95%と報告されています。ただし感染予防効果については明らかになっていないので、当面は接種後も引き続き感染防止策は継続する必要があります。

5月下旬以降開始予定のクリニックでの個別接種(65歳以上の方が対象です)について非常の多くの患者様から問い合わせをいただいています。

当院通院中の患者さんも多くの方が学校などでの集団接種の予約が取れていないようであり、当初の想定以上に多くの方にクリニックで接種を検討しなければならない状況です。

ワクチン供給が確定していないので現在はまだ予約をお受けできない状況ですが、ワクチンの供給予定を確認しつつ接種体制を整えてまいります。定期通院中の患者さんは希望者のリスト作成(ワクチンの供給量が必要量を下回る可能性があり、予約ではありません)を行っているので、診察時にご相談下さい。

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冬至

今日は二十四節気の一つ冬至です。

太陽の位置が1年で最も低く、日照時間がもっとも短い日です。

冬至にゆず湯に入ると風邪をひかずに冬を越せるとも言われており、今晩ゆず湯にはいるというご家庭も多いかもしれませんね。

ゆず=「融通」が利く、冬至=「湯治」といった語呂合わせから江戸時代から広まった習慣とも伝わりますが、皮の芳香油が湯冷めを防ぐというような効果は報告されているようです。医学的根拠はともかく新型コロナウイルスの感染収束が見通せない現在、無病息災を願う気持ちは、今も昔も変わりませんね。

新型コロナウイルス対策として、院内の消毒、加湿に加えて、窓の開放による換気を行っております。これから寒さが本格する中での換気対応となりますが、ご理解のほどよろしくお願いします。

今年の診療は12月29日までです。

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新しい分析装置

先月より新しい尿成分の分析装置が稼働しています。 

これまで患者さんの尿を遠心分離機にかけてから、プレパラートを作成して顕微鏡を用いて目視で尿血球、尿赤血球、細菌、結晶成分を確認していましたが、先月より全自動尿中有形成分分析装置を導入しました。

従来の方法ですと検査に5分程度かかっていましたが、新しい装置では1分強で検査結果が得られるため、待ち時間の短縮につながることが期待できます。

また尿中の細菌類の量や、円柱成分、異形細胞の検出など、より詳細な情報が得られるようなっており、他の検査と併せて尿路感染や腎炎、尿路の癌の診断に役立てることができるようになっています。

ただし血尿や感染尿で非常に混濁が強い場合は、従来の顕微鏡での検査を選択する必要があるため遠心分離機、顕微鏡もまだまだ現役で頑張っています。

なお新型コロナウイルス感染は世界中で広がり重大な脅威となっています。咳などによる飛沫感染が注目されがちですが、接触感染も重要な感染経路です。こまめに石鹸で手を洗うことも大事です。ウイルスが手についただけでは感染しません。外出から帰って手を洗う前に目、鼻、口を触らないようにしましょう。

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節分

今日は節分

暦の上では明日から春ですね。

今年は暖冬とはいえ、まだまだ寒い日が続き、これから1日の中の寒暖の差も大きくなります。皆さま体調管理には気を付けて下さい。

節分といえば、豆まき。室町時代には豆をまいて邪気(鬼)を追い出す行事が行われていたようです。世界各国で新型コロナウイルスによる感染症の広がりも伝えられており、豆まきで無病息災を願いたいところ。

医学的には、新型コロナウイルス感染予防対策はインフルエンザに対する方法と変わりありません。まずはこまめな石鹸を使った手洗いが大切です。うがいや部屋の適度な加湿、マスクも適度使用しましょう。ウイルスは非常に小さくマスクを容易に通り抜けてしまいますが患者さんの咳によるウイルスの含まれたしぶきなどを防ぐ効果はある程度期待できます。消毒用アルコールもコロナウイルスに対しては有効とされています。

十分な栄養と休養で、感染に対する抵抗力をつけておくことも忘れずに。

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仕事納め

1228日。今日がクリニックの仕事納めでした。

インフルエンザの患者さんに加えて、下痢、嘔吐を症状とする腸炎の患者さんも増えてきました。感染性胃腸炎や食中毒は1年を通して発生していますが、ノロウイルスを代表とするウイルス性の胃腸炎は特に冬に流行します。

インフルエンザウイルスとは違って、ノロウイルスにはワクチンはなく、治療は対症療法に限られています。下痢止めは病気の回復を遅らせる危険性があるので、原則用いません。

予防対策が大事になります。

まず食事前、トイレの後には必ず手を洗うことが大事です。

石鹸自体にノロウイルスを直接失活化する効果はありませんが、手の汚れを落とすことで、手指からウイルスをはがれやすくする効果があるので、石鹸を使うようにしましょう。

一般的にウイルスは加熱に弱いので、加熱調理は有効な手段です。ノロウイルス感染の恐れのある牡蠣など二枚貝などの食品の場合は中心部が8590℃で90秒以上の加熱が望ましいとされています。

感染した場合、主な症状は下痢、嘔気、嘔吐です。あまり高熱にならないことが多いとされます。症状の持続時間は数時間~数日(平均1~2日)と比較的短期間なので、その間脱水にならないよう、こまめに水分補給をとることが大事になります。

水分がとれないようであれば点滴などで補う必要があるので医療機関にご相談下さい。

来年の診療は1月4日より開始します。体調管理に気を付けて皆さま良い年末年始をお迎えください。

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冬至

1222日。今日は1年で最も日の短い冬至です。

冷え込みが強まっており、多くの方が体調を崩して来院されています。インフルエンザと診断される患者さんも増えてきました。

本格的な流行はまだまだこれから。外出後の石鹸での手洗い、うがいなど予防に気を付けましょう。室内の適度な加湿も感染予防に有効とされており、クリニック内でも加湿器を稼働させています。

江戸時代より冬至の日に柚子を浮かべた湯船に入る習慣が伝わっています。冬至と湯治の語呂合わせ、無病息災なら融通(柚子)が利くといった言葉遊びが起源との説もあるようです。

冬の伝染病の代表格インフルエンザは古来よりしばしば世界的に流行しており、紀元前412年「医学の父」ヒポクラテスは「ある日突然多数の住民が高熱を出し、震えがきて、咳が盛んになった。たちまち村中にこの不思議な病気が広がり、住民は脅えたがすぐに去っていった」とインフルエンザを疑わせる記録を残していますし、日本でも901年完成の「三代実録」の862年の記載に「多患、咳逆、死者甚衆」の記載があり、インフルエンザのことだと考えられています。江戸時代には少なくとも27回のインフルエンザの流行があったとことが記されており、そのうち1716年の流行では江戸だけで8万人の方が亡くなり、棺桶が足りずに桶で代用し、火葬場が順番待ちになった状況が記録されています。

江戸時代にはインフルエンザ以外にも天然痘、麻疹など危険な伝染病が猛威を振るっており、多くの人命が失われました。江戸時代末期にはコレラも加わり、例えば1858年に長崎に上陸したコレラは、瞬く間に九州、大阪、京都、江戸へと広がり、江戸では50日間に4万人以上が亡くなったと記録されています。薩摩の大名島津斉彬もコレラに罹患し亡くなっています。

冬至の柚子湯には先人達の無病息災を願う、切実な祈りがこめられているのですね。

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