お盆明け。蒸し暑い日が続きます。
ただ空を見上げると真夏の入道雲はうろこ状の雲に替わり、かすかに秋の気配が。
思えば深夜も熱唱していたセミもなりをひそめ、秋の虫の声が耳に入るようになってきました。厳しい残暑が続く中にも確実に秋は近づいてきているようです。
まだ暑い! 東山動物園にて
とは言え、まだまだ脱水傾向になりがちなこの時期、熱中症とならんで患者の増える泌尿器科疾患があります。
尿管結石です。このお盆期間もクリニックに何人もの方が受診されました。
非常に強い側腹部から背中にかけての痛みが特徴的。
日本では男性の7人に1人、女性の15人に1人が罹患するといわれており決して珍しくない疾患です。
基本的な予防法としては、尿量を増やすことで尿の中の結石形成に導く物質の濃度を低下させることが第一となります。尿が濃くなりやすいこの時期は、積極的に飲水をする必要があります。患者さんの中には結石予防と称して頻繁にビアガーデンに繰り出す方もしばしばいらっしゃいますが、ビールの大量摂取は尿中の尿酸増加や利尿作用に伴う脱水を招きやすく結石予防としては適してはいないので、あくまで嗜好としてほどほどに。
ビアガーデンに繰り出すことが治療になるのなら、この時期こんなにうれしいことはないわけですが、なかなかうまくいきませんね。
結石予防の観点からお勧めなのは、水やシュウ酸含有の少ないお茶(麦茶、ほうじ茶など)
メタボも結石形成のリスク要因とされているので、ジュースはお勧めしません。
東区 建中寺 15日お盆の送り火が行われていました