残暑

立秋を過ぎ、暦の上では秋ですが猛烈な暑さが続きます。

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空にはモクモクと入道雲、アブラゼミは連日大熱唱。

ウチワをバタバタしながらこれを書いている深夜の今も窓の外でセミの大コーラスが響いています。残暑と言いつつも、現実は夏の真っ盛りですね。

過酷な気候に熱中症で搬送される方も増えており、8月9日は全国で693人もの方が病院で搬送されており、なかでも愛知県は54人と最も多かったようです。

日中のイメージが強い熱中症ですが、熱帯夜の続く今の状況では夜間の熱中症にも警戒が必要です。夜間頻尿の患者さんは水分を控えがちですが、控えすぎて脱水にならないよう気を付けましょう。

各家庭、夏ならではの楽しみがあるかと思いますが、わが家の夏の風物詩は岡崎の花火大会。毎年一家で集まって鑑賞するのが決まりのようになっています。

岡崎は江戸時代から続く三河花火の本拠。

江戸幕府を開いた徳川家康は各藩の鉄砲、火薬の製造を厳しく制限しました。

幕府は原則三河のみに火薬の製造を認め火薬の独占を図ります。戦乱のなくなった江戸期に軍事目的の火薬の必要性が薄まり、平和利用として花火が発展することに

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乙川、矢作川河畔より三河花火の発祥の地の名に恥じない大迫力の花火があがります。

体調管理に注意を払いつつ、楽しみながら暑い夏を乗り切っていきましょう。

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涼を求めて

梅雨はまだ明けていないのに、猛暑の日が続きます。名古屋ではアブラゼミも鳴き始めました。

熱中症も全国で猛威を振るい、7月3日は全国で738人が救急搬送されたようです。そのうち愛知県は全国第2位の53人でした。

暑さもいよいよ本番。皆さま気を付けて下さい。

 

先週末は街中はうだるような猛暑。「そうだ涼しげな滝に行こう」ということでは養老に行くことに。

 

中継地は大垣。ここには関ケ原の戦いで西軍の本拠となった大垣城があります。

涼みにいくはずでも城はスルーできずに、汗だくだくで史跡探索。

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関ケ原の戦いでスポットライトを浴びた城ですが、城前の凛々しい騎馬像は石田三成などではなく戸田氏鉄。大垣藩戸田氏の初代とのことです。

 

最終目的地の養老の滝は、滝の水が酒に変わったという孝行息子の伝説「孝子源承内」の舞台です。薪拾いのわずかな稼ぎで老父を養っていた孝行息子。老父の楽しみは毎日の酒。その日暮らしの厳しい生活で酒が十分な量が買えないことを息子が嘆くと滝の水が酒に変わったというもの。

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落差30mの滝は葛飾北斎や歌川広重も題材にし、古来から親しまれてきた名瀑です。

 

滝つぼ付近はひんやりとした空気で、しっかりリフレッシュできました。

途中の渓流も見どころ満載ですが、滝までの道はしっかりとしたハイキングになるので汗だくになります。

 

夏場はお出かけの際も、常に水分補給の計画を立てておく必要がありますね。

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幕末の健診

26日は強い日差しが照りつけ、梅雨の晴れ間となりました。

クリニックは定期の大掃除。業者さんに入っていただいた掃除で、床も窓もピカピカに。今朝は気分も新たに業務に入ることができました。

 

このところ特定健診や前立腺癌健診のために患者さんが来院されることが増えてきました。

記録の残る健診のはしりといえば江戸末期の新選組でしょうか。

幕府典医 松本良順が1865年頃に新選組隊士 170数人に対して健診を行った記録が残っていますが70人もの隊士に異常が指摘され、ワースト3は風邪、食あたり、梅毒となっています。

戦う集団としては結構不健康・・・ 良順は新選組に対し「衛生管理」と「栄養状態の向上」について指導を行っています。現在にも通じる予防医学ですね。

近年日本では梅毒患者の急速な増加が問題視されていますが、江戸期には大流行しており、不治の病と恐れられていました。なお肺結核を指摘された隊士が一人いたことも記録に残っていますが、これがかの沖田総司ではないかという説も。

本格的な健診の開始は明治期から。主なターゲットは当時の国民病、結核でした。

現在では、国民病はガンや生活習慣病に。健診の目的はガンの早期発見、生活習慣病の予防へと時代にあわせて変化してきました。

健康維持の機会として健診をうまく利用しましょう。

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梅雨

梅雨前線の活動が活発になり、西日本を中心に大雨が報じられています。

今日(6/21)の名古屋は午前中は雨でしたが、午後は一転してカンカン照りに。

この時期増えてくるのが熱中症。

消防庁の発表によると先週の1週間で熱中症で搬送された患者さんが1000人を超えたようです。熱中症は真夏だけでなく、体が暑さに慣れていない梅雨の晴れ間や梅雨明けの時期にも毎年高頻度に発生しています。屋外だけでなく高温多湿の屋内でも発生するので要注意。こまめな水分補給が必要ですが、発汗時には汗で失った分の塩分も補給するように気を付けましょう。水だけを一度に大量補給すると、体内の電解質バランスが大きく崩れてしまいます。

ジトジトが続くこの時期ですが、外ではアジサイの花が最盛期。

梅雨の時期を代表する花。しっとりと雨に濡れた姿も風情がありますね。

さすがに豪雨の中で鑑賞しにいこうとは思いませんが。

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蒲郡 あじさいの里にて 赤、紫、白 色とりどり

 

なおアジサイの葉などには青酸配糖体が含まれており有害です。

料理などにアジサイが添えられて、それを食べてしまうことによる食中毒はしばしば発生しているようです。季節感は目で楽しむだけにして、食べてしまわないようにしましょう。

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真夏日

梅雨もまだなのに、暑い日が続きます。

今日の名古屋の最高気温は32.0℃ 今年最初の真夏日となったそうです。

クリニックも午前は窓を全開にしていましたが、気温が上がって午後からはいよいよ冷房の出番となりました。

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好天に恵まれた、この週末に行ってきた中津川・苗木城跡。

江戸期最小の城持ち大名(1万500石)遠山氏の山城です。

巨岩むき出しの岩山に、天然の巨岩と石垣を組み合わせた異形の城でした。

限られたスペースに清水寺のように懸造にして建物を建てていました。

明治時代に建物が壊されてしまったのは残念ですが、城址でも魅力的な史跡です。

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天守跡は懸造の展望台になっていて恵那山、木曽川、中津川市街を一望できる絶景ポイントです。山上をふきわたる風はまずまず涼しかったのですが、この日は直射日光の照りつけが強かった・・・

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まだ5月なのに、もう夏のような天候です。熱中症には要注意。

特に頻尿でお困りの患者さんは水分摂取が控えめになりがち。

屋外の活動時だけでなく、屋内で過ごす場合も脱水にならないよう水分、塩分補給を意識する必要があります。

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泌尿器科学会

今週末は日本泌尿器科学会の総会でした。

土曜の診療終了後、開催地の仙台へ。

最新の知見に基づく医療を継続していくためには、知識のアップデートが欠かせません。集中的に知識を共有できる学会は便利な手段でもあります。

会場のすぐ隣が仙台城。勉強の合間に喜び勇んで探索です。

 

仙台城は伊達政宗が整備した本拠。

仙台という地名も政宗によるもの。もともとの地名は千代でしたが、仙人の住む丘を意味する仙台へと改称しました。

 

青葉山の東端(標高140m)に築かれた平山城。本丸は国内最大級。

遺構のほとんどが近代に失われていますが、高石垣や大手門脇櫓などが修復・再現されています。探索してまわると三方を断崖や渓谷に囲まれており、この城が天然の要害であることが良く分かります。学会仕様のスーツ+革靴は全く史跡探索には向きませんが、こればっかりは仕方がありません。すっかりスーツが汗だく・・・

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大手門脇櫓。仙台城のシンボルです。

城下を見渡す伊達政宗の騎馬像

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三の丸跡の伊達政宗の胸像。

 

天然痘で右眼を失明し、後世独眼竜と呼ばれるようになり眼帯姿でも描かれることの多い伊達政宗ですが、本人は生涯隻眼であることを苦にしており、その意向をうけて制作された当時の肖像や木像は双眼で作られています。仙台市博物館所蔵の伊達政宗像(仙台城にかかげられていた)も双眼。

武人としての印象の強い政宗ですが詩人としての側面もあり、「酔余口号」という漢詩は有名です。

馬上少年過 世平白髪多 残躯天所赦 不楽是如何

(馬上に少年は過ぎ、世は平らかにして白髪多し、残躯は天の赦すところ、楽しまずんばこれ如何)。因みに4句目の読み方は諸説あり、読み方により意味合いが変わってきます。司馬遼太郎の小説「馬上少年過ぐ」の表題はこの漢詩よりとられています。戦国に遅れて出てきた奥州の覇者の「無念」を読み取る人、逆に「自足」を読み取る人。昔より色々な読み方をされてきた漢詩です。

因みに辞世の句は「曇りなき 心の月を さきたてて 浮世の闇を 照らしてぞ行く」 先の読めない戦乱の世を、自分が信じるままに進み、生き延びた政宗らしい句です。

地域医療もまた、信念をもってすすんでいきたいものです。

 

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春爛漫

3月末に体調を崩し、最近になってやっと復調しました。忙しかったこともあり、楽しみにしていた花見には行けず、ソメイヨシノはいつの間にか八重桜にとって代わり、通りには白やピンクのハナミズキか咲き、ツツジも開花しています。

今朝はご近所の庭にフジの花房が垂れ下がっているのを見つけました。

まさに春爛漫です。

今日はツツジの写真を撮ることができました。これからは外出にカメラは離せません。

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今年の初めに蝋梅の紹介をしましたが、採った実を5個、植木鉢にばらまいておきました。

数日前、1個だけですが発芽しているのを見つけました。あの香しい花を付けるのはいつになるでしょうかDSCF2480

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大災害

熊本、大分で大きな地震が続いています。亡くなられた方々の冥福をお祈りいたします。また、被災され負傷された方、避難生活を余儀なくされている方々のご苦労は大変なものでしょう、早く通常の生活に戻れると良いですね。

東北の震災の時もそうでしたが、大災害が起こると必ず思い出すことがあります。

私が小学校の低学年の時、東海地方を大きな台風が襲いました。「伊勢湾台風」です。

当時名古屋の南部に住んでいて、高潮が海から流入し、近くの川も決壊、平屋だった私の家は軒下まで浸水し、貯木場から流出した家程もある大きな巨木が、人々を襲い、家々を破壊し、近隣でおびただしい死者がでて、同じ小学校の児童も30人以上が亡くなりました。

もう56年も経っているのに、いまだに「昭和34年」とか「9月26日」という言葉が心の奥底に響きます。土曜日でした。あの時のことは今でも克明に覚えています。

 

私は雨降りに敏感で、特に夜間降る雨には、不安を伴う何か表現しがたい感覚におそわれていました。就寝後でも、雨が降り始めるとほとんどの場合覚醒してしまいます。10年ほど前、それが「伊勢湾台風」のPTSDであることに気づきました。表現しがたい感覚とは、「恐怖」だったのです。それに気づいてからは、夜間の雨には気づかなくなりました。「心の傷」の深さ、不思議さに驚きます。

 

被災した私たちは父の知人の家に数か月間、身を寄せました。そこでは、その家の奥さん、おばあさん、お姉さんたちが優しく接してくれました。今から思えば随分甘やかされていましたが、自分では新しい兄弟ができたような感覚でした。また、近隣の小学校にも通いましたが、そこでもみなさんが優しかったのも覚えています。

 

九州で被災された方々の心の傷は私と同様なかなか癒えることなないかもしれませんが、周囲が暖かくしてあげることが大切だと思います。

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節目の桜

穏やかな春の日が続きます。

桜も満開を過ぎ、花がハラハラと風に舞っています。

 

桜は進学、就職など新たな転機を彩る花でもありますね。

クリニックも開業して半年となりました。

 

地域に貢献できるよう、心を新たにして一層のブラシュアップを図ってまいります。

DSC00411                                        週末訪れた岡崎城。 大勢の花見客で賑わっていました。

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こちらは名古屋城の桜。 咲き誇っています

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憩いの場「なごみ」

半年を機に

開院したのが昨年の10月1日。ちょうど半年が経ちました。おかげさまで、何とか続けてこられています。その間に診察に来られた患者さんは1000人を超え、地域での認識が進んでいるようでありがたいことです。

当初、右往左往していたスタッフもだんだん慣れてきて、クリニックの状況はやや落ち着いてきました。

そこで、開院半年を機に名古屋市や福祉協議会とも相談し、地域の皆さんのコミュニケーションの場を提供することにしました。これは、開院前からの「地域に役立つ」という私たちの思いを具体化しようとするものです。

憩いの場「なごみ」と名付けたこのサロンは「ちょっと聞いて欲しい」とか「誰かとお話ししたいな・・」「介護に疲れてしまった・・」などという時に、ふらりと来ていただいて、お茶しながら、気楽におしゃべりをしていただく場です。私や心理カウンセラーがお付き合いさせていただきます。時には健康に関するレクチャーもさせていただこうかと考えています。

クリニックの相談室を利用して、毎週月曜の診療の合間(14時から15時30分)という限られた時間ですが、地域の皆さんのお役に立てれば幸いです。

ご近所の方は、遠くの方もかまいません、どうぞ気楽にお越しください。

(参加費はお茶代として300円です。お問い合わせは上飯田泌尿器科内科クリニック 052-325-2411 ニョウイイまで。)

nagomi

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