運動の秋

好天が続きます。

「運動の秋」ということで、減量が必要な患者さん達に散歩などの運動習慣を始めるようお勧めしています。生活習慣を変えるのはなかなか大変ですが、寒くなってからだと億劫になってしまうので気候の良い今がチャンスです。

開院したばかりでバタバタしていて、なかなか平日にまとまった時間がとれないのは私も同様で、天気の良い週末には意識して体を動かすようにしています。

先週末は、ここ上飯田から北に10kmほどにある小牧山までランニング。

小牧山は織田信長が岐阜城にうつる前に拠点としていた小牧山城が建っていた地です。現在建っているのは西本願寺の飛雲閣をモデルにした歴史博物館。信長時代は2~3層からなる石垣を巡らせた本格的な城だったことが、発掘で判明してきています。

小牧山城が歴史でスポットライトを浴びるのはもう1回。豊臣秀吉と徳川家康が戦った「小牧・長久手の戦い」でしょうか。徳川勢は小牧山城に本陣を構えて防備を固め、豊臣勢は犬山城から楽田(今はあまり遺構は残っていない・・・)まで南下して本営を構えて膠着状態となります。ここで豊臣勢が徳川家の本拠地である岡崎を別動隊で奇襲することにしますが、勘づいて背後から追跡した徳川勢と尾張旭市・長久手・日進市周辺で順次合戦となり豊臣の別動隊は大敗を喫します。こっそり移動といっても2万人の大軍。移動し始めた翌日には徳川家康に気づかれてしまっているわけですが・・

因みにルートは小牧→春日井→尾張旭→長久手なので上飯田は通っていません。一言で小牧・長久手の戦いといいますが地理的には随分離れていますね。

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信長は小牧山城、岐阜城、安土城と基本的に山の上がお気に入りです

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発掘作業がすすんでいます。本来の城はどんな姿だったんでしょう。

往復で20kmとちょっとのランニング。まとまった良い運動となりました。

ただ「食欲の秋」でもあるこの季節、運動だけでなく食事の節制も必要です。

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1週経過

開院して1週間が経過。ホッと一息の2回目の週末です。

なかなか時間がなくて溜まってしまった書類を処理。開院後も各種の届出などが必要になってきます。

作業をしている相談室の外にはたくさんの小さな橙色の花。満開になった金木犀に秋の深まりを感じます。クリニックの外に出ると、その甘い芳香が広がっています。小さな秋を感じながら、今日は頑張って書類退治。

明日、明後日と連休で12日は体育の日。

普段患者さんには定期的な運動を勧める立場ですが、忙しいとついつい運動不足になりがち。運動にはちょうどよい気候なので、ちょっとは体を動かそうかな。

DSC00342           また来週!   院長室本棚にて

 

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三種の神器

開業3日目も無事終了。

CTの稼働もはじまり、診断に威力を発揮していますが、日常の診療を支える3つの装備を紹介します。これらが「常勤」とすれば、CTは「非常勤」です。

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まずその1、左のクリーム色の器械が「遠心機」です。体は小さいですが終日グルグル回り続ける頑張り屋です。患者さんからとった尿をこの器械にかけて5分ほど回すと液体成分と固体成分に分かれます。この固体成分に赤血球や白血球、細菌、円柱(腎臓の病気があると出ることがあります)などが含まれるので、右側の「顕微鏡」で観察して評価しています。いずれも泌尿器科の診療には欠かせません。

上の2つは基本的には患者さんを診察する前に使うものですが、診察室で一番使用する器械は下の「エコー」でしょう。超音波で腎臓や膀胱、前立腺などを観察します。内科領域では肝臓や胆嚢の観察にも威力を発揮。超音波検査用のゼリーを塗って器械を体に当てるだけなので、苦痛や身体への悪影響もないのも利点です。

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①遠心機、②顕微鏡 ③エコー

どれが欠けても、泌尿器診療が成立しない、いわば泌尿器科三種の神器といったところでしょうか。

さて、開業してはじめての週末。休養を取るべきときはしっかり休んで、また週明けに備えることにしましょう。

みなさんも良い週末になりますように。

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開業初日

ついに開業の日をむかえました。

色々な状況を想定して準備をすすめてはきましたが、やはり現実に診療を始めてみるといろいろ運用上の修正などが必要。立ててあった計画が、かえって不便ということもでてきます。

まぁ想定外のことが出てくるのは世の常、現実はこちらの願望に合わせてはくれませんね。

開業を迎えて、ようやくスタート地点。地域に必要とされる診療所となることができるようスタッフ一同研鑽を続けます。

とはいえ、初日をひとまず無事に乗りきり、ホッと一息です。

休息もしっかりとって、2日目にむかいます。

 

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ラストスパート

10月1日の開業にむけ、あわただしく準備が進みます。

昨日、今日と内覧会終了後もクリニック見学のため足を運んでくださる方もおり、しっかり準備せねばと励みになります。

まだまだブラッシュアップの余地はずいぶん残っており、前日ギリギリまで調整を続けることになりそうです。

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ラストスパート!!

 

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内覧会

9月27日。本日(これを書いている間に日付がかわりましたが)は内覧会でした。

早朝は雨が降っており心配しましたが、朝のうちに雨もあがり、良い天気に恵まれ。500名を超える方に来院いただくことができました。休日の中貴重な時間を割き来ていただいた皆様ありがとうございました。

また多岐にわたる職種の皆さんの協力で、本日の内覧会を無事に終えることができました。少数の当院スタッフのみでは内覧会運営は到底無理であり、休日返上で協力いただいた皆さんもありがとうございました。

内覧会が終了し、もう間近に開院が迫っていますが、スタッフ一同さらに研鑽をつみ地域密着の医療のニーズにこたえられるよう準備をすすめます。舞台は十分に整えていただいたので、ここからがいよいよ正念場です。

 

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門出を祝って様々な応援をいただきました。上はそのうち待合室前面を彩る花(一部です)。電報なども多数いただき非常に心強く感じました。誠にありがとうございました。

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内覧会前夜

いよいよ内覧会も明日に迫りました。

昨日はこれまでクリニック開業に関わってきた様々な職種の方々に地域の皆さんのお宅を直接訪問してもらい開業、内覧会についての案内を行っていただきました。雨降る中回って案内してくださった皆さん、そして時間をお取りいただいた地域の皆さま、ありがとうございました。

明日の内覧会もクリニックのメディカルスタッフだけでなく、これまで設立に関わってきた多様なジャンルのメンバーの協力を得て行います。起業が多様な職能によって支えられてようやく成立・維持しうることも改めて強く感じます。

本日は明日に向け、クリニック内を掃除、こまごましたものも一旦収納するとスッキリしました。もちろん実際の診療にはいろいろな物が必要となるので、もうこの光景は今日のこの一瞬しか出現しません。

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 てんやわんやの開業準備を見守る小物たち

あしたは良い天気だといいな

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余力

シルバーウィークも終了。内覧会も週末に迫ります。

本日夕方には診察室、処置室のカーテンも取り付けられました。

進む作業を見つつ、私はスタッフの10月の勤務表を作成。

組織としては余力をもった編成が望ましいところですが、まだ立ち上がってすらいない組織。少数のスタッフで切り盛りの算段をつけることになります。2割がサボって組織の余力を保つともいわれる働きアリの世界は贅沢ですね。

人間の世界でも江戸期の武士の組織は十分「余力」があったようです。こちらの実情は平和な世の中になって「余剰」というべきかもしれませんが。

例えば地元名古屋。尾張徳川家の藩士朝日文左衛門による膨大な日記「鸚鵡籠中記」が残っていますが(本人のつけた名前よりも「元禄御畳奉行の日記」の通称の方が有名)、これを見ると、なんと9日に1日ほどしか出勤していません。

筆者は御畳奉行という尾張藩の建物の畳を管理する下級役人。日記をみると酒肴を中間に運ばせて職場で酒盛り(勤務中の飲酒OK?)、非番の日(ほとんどが非番ですが)は同僚と連れ立って飲酒観劇、釣り、博打と薄給の中、仕事はソコソコに目いっぱい遊んでいます。

この朝日文左衛門は記録魔と言っていいほどの筆まめ。日記は26年8か月に渡ります。私が読んだのは中公新書のダイジェスト+解説本ですが、宴会の献立、接待(出張時は接待で豪遊)、釣り(生類憐みの令が出ている時代なので尾張藩でも禁止だが文左衛門はバカにしている)、観劇、博打から、城下の事件、尾張藩の表沙汰にできないゴシップ、自身の浮気までとにかくなんでも記録しています。

因みに筆者は禁酒をすすめられても酒がやめられず、アルコール性肝硬変と思われる病気で45歳の生涯を閉じています。現代でも慢性アルコール中毒の方の禁酒継続はなかなか大変。今も昔もかわりませんね。

さて小さなクリニックの「余力」は「尾張藩」にも「アリの社会」にも遠く及ばず。大変ですがスタッフ全員でコツコツ頑張って立ち上げていくしかありません。

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大詰め

シルバーウィーク初日に入りました。

あちらこちらで秋の虫の鳴き声。小さな音楽家達の演奏会です。

10月の開業まであとわずか。準備はいよいよ大詰めです。スタッフで手分けをして、開業準備をすすめています。

CT、エコー、膀胱鏡など主要なものは搬入終了。随分クリニックらしくなってきましたが、まだまだ細かいところでつめなければいけない部分が残っています。

万全の状況でオープンできるよう準備をすすめていきます。

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併設している心理相談室です。現在は開業準備のミーティングルームとしても重宝。

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日没後のクリニックの光景

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台風接近

台風18号が東海地方に接近しています。

本日は開業に向けてのスタッフトレーニングの初日となる予定でしたが、急遽中止となりました。今の上飯田は雨は降ったりやんだり。所々局地的に豪雨になっているようです。皆さまご注意ください。

家具の搬入は予定通り行う予定。搬入時には雨・風落ち着いていて欲しいところです。

スッキリしない天気が続きますが、開業の準備の合間を縫って先週末は愛媛に旅ランに。名目は減量目的のランニングですが、史跡巡りがしたいだけかも。名物食べ歩く(走る)ので体重減ったためしがありません・・

最初晴天でしたが、次第に小雨がぱらつくように。幸い大雨にはならず快適に走れました。

まず松山城。賤ヶ岳の合戦で有名な7本槍の一人、加藤嘉明が築いた平山城。日本で12か所しか残っていない「現存12天守」のうちの一つです。櫓、高石垣、石落としなどを多数備えた実戦仕様。外装は「豊臣系」なので黒塗りです。

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「賤ヶ岳7本槍」の言葉は有名ですが、7本槍すべて言える人はよっぽどの日本史好き。加藤清正、福島正則、加藤嘉明、片桐且元あたりは歴史ドラマなどでも常連なので知名度ありますが、例えば平野長泰などは大名にすらなれず豊臣家でも不遇で地味。

7本槍の中で唯一、大阪の陣で豊臣方に合流しようとした律儀な人物ですが(家康に江戸に留め置かれ結局は合流できなかった)、逆に徳川家に評価され地味な平野家はなぜか明治維新まで続くことになります。メジャーの加藤家、福島家などが警戒されて取り潰されてしまったことを考えると歴史は皮肉ですね。因みにこの平野長泰を主人公として司馬遼太郎が短編を書いています(権平五千石)。もっともこの小説では律儀者としてではなく、自分を非凡に見せようとして勝ち目のない豊臣方への与力を家康に宣言しにいき、子供のように扱われるというように、ちょっと皮肉っぽく描かれているので、折角の主演ですが長泰としてはうれしくないかも。

さらに走っていくと湯築城跡が見えてきました。伊予国守護の河野氏の城ですが長曾我部元親に攻められたり、豊臣秀吉の命をうけた小早川隆景に攻められたりと苦難続き。堀、土塁などの遺構がよく残っています。

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すぐ近くには道後温泉があり、ここでひと風呂浴びてスッキリ。でもこの後も走ることになったので、すぐに汗だくで元通りになってしまいましたが。

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少し欲張って宇和島の宇和島城に。建築は築城名人の藤堂高虎。伊達政宗の庶長子伊達秀宗が入城して以来伊達家の居城となりました。本来海城ですが、今は周囲が埋め立てられています。これまた現存12天守の一つ。優美な天守です。天守からみるリアス式の宇和島の海もきれい。強行日程でしたが良い気分転換になりました。

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ふと外を見ると風が強まり、クリニック前のカラーコーンが倒されました。

無事に家具搬入できるかな。

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