天気予報が外れて暑い週末、京都に行ってきました。土曜日は仕事でしたが、日曜(今日)は朝から、フリーです。しかし午後には名古屋の建築現場で会議があり自由時間は3時間。一度行こうと思っていた伏見の酒蔵めぐりに出かけました。
最初は駅から一番遠い大倉記念館(月桂冠)です。道路に沿って古い板張りの工場、蔵が立ち並びその中に記念館の入り口があります。入場料を300円払い、「お土産です」と渡されたのは、純米大吟醸のワンカップ(月桂冠ではこう言わないかもしれませんが)「そういうことか」と納得。資料館の中は、酒飲みのウンチク話のネタがぎっしり。ためになりました。
まずこの地名。「伏見」とは「伏水」(良質な)伏流水があると。わが「上飯田」も田んぼに水が湧くから「井田」。良質ではないのかもしれませんが、地名というものは面白いものです。伏見で酒が作られるようになったのは弥生時代からと。ここの水は他の地より良いとかここの酒の方がうまいとか、そういった情報はどのように集められどのように評価されたのでしょうか。
酒を絞っていない時に、絞り出す口から少しずつ漏れるのを受け止めるちり取りのような形をしている木製器具の名前が「よだれかけ」、ここで思い出したのが、焼酎を蒸留して、最初に口から出てくる酒(焼酎)が「はなたれ」(これは高級品です)垂れてくるからそうなんだけど、生活に密着した名称ですね。
この工場は川べりにあり、ここで船積みされ宇治川を経て淀川を下り、難波から樽廻船などで江戸に運ばれたようです。(ちなみに当時半田も酒どころとして有名だったのですが、馬で運んだため輸送革命に灘、伏見に敗れたとか)
昭和8年にこのようなポスターができていたのです。館内の明かりを消してもらうわけにはいかず、照明が映り込んでしまいました。
登録商標元祖「上げ底」 薦被りの酒がこのような上げ底とは知りませんでした。4斗入りと決まっているのですから、何か意味があってのこの形状かもしれませんね。
ほんの少々でしたが、試飲をさせていただきました。甘いけど大変おいしく、市販の月桂冠とは明らかに違います。
こちらは道の両側とも黄桜。
有名な寺田屋。伏見にありました。この地には土佐藩の藩邸があったのですね。今はなぜか月桂冠の社員寮。
商魂たくましく商店街の名前は「竜馬通り」でも自転車屋さんやら八百屋さんやら。観光客を呼ぶには今一つ。
伏見では歯医者さんも「和風」診療所にはついつい目が行ってしまいます。
桃山御陵から近鉄線で京都駅に戻り、私のプチ観光旅行は終わりました。