12月28日。今日がクリニックの仕事納めでした。
インフルエンザの患者さんに加えて、下痢、嘔吐を症状とする腸炎の患者さんも増えてきました。感染性胃腸炎や食中毒は1年を通して発生していますが、ノロウイルスを代表とするウイルス性の胃腸炎は特に冬に流行します。
インフルエンザウイルスとは違って、ノロウイルスにはワクチンはなく、治療は対症療法に限られています。下痢止めは病気の回復を遅らせる危険性があるので、原則用いません。
予防対策が大事になります。
まず食事前、トイレの後には必ず手を洗うことが大事です。
石鹸自体にノロウイルスを直接失活化する効果はありませんが、手の汚れを落とすことで、手指からウイルスをはがれやすくする効果があるので、石鹸を使うようにしましょう。
一般的にウイルスは加熱に弱いので、加熱調理は有効な手段です。ノロウイルス感染の恐れのある牡蠣など二枚貝などの食品の場合は中心部が85~90℃で90秒以上の加熱が望ましいとされています。
感染した場合、主な症状は下痢、嘔気、嘔吐です。あまり高熱にならないことが多いとされます。症状の持続時間は数時間~数日(平均1~2日)と比較的短期間なので、その間脱水にならないよう、こまめに水分補給をとることが大事になります。
水分がとれないようであれば点滴などで補う必要があるので医療機関にご相談下さい。
来年の診療は1月4日より開始します。体調管理に気を付けて皆さま良い年末年始をお迎えください。