泌尿器科学会

今週末は日本泌尿器科学会の総会でした。

土曜の診療終了後、開催地の仙台へ。

最新の知見に基づく医療を継続していくためには、知識のアップデートが欠かせません。集中的に知識を共有できる学会は便利な手段でもあります。

会場のすぐ隣が仙台城。勉強の合間に喜び勇んで探索です。

 

仙台城は伊達政宗が整備した本拠。

仙台という地名も政宗によるもの。もともとの地名は千代でしたが、仙人の住む丘を意味する仙台へと改称しました。

 

青葉山の東端(標高140m)に築かれた平山城。本丸は国内最大級。

遺構のほとんどが近代に失われていますが、高石垣や大手門脇櫓などが修復・再現されています。探索してまわると三方を断崖や渓谷に囲まれており、この城が天然の要害であることが良く分かります。学会仕様のスーツ+革靴は全く史跡探索には向きませんが、こればっかりは仕方がありません。すっかりスーツが汗だく・・・

TS3G0297

 

大手門脇櫓。仙台城のシンボルです。

城下を見渡す伊達政宗の騎馬像

TS3G0290

三の丸跡の伊達政宗の胸像。

 

天然痘で右眼を失明し、後世独眼竜と呼ばれるようになり眼帯姿でも描かれることの多い伊達政宗ですが、本人は生涯隻眼であることを苦にしており、その意向をうけて制作された当時の肖像や木像は双眼で作られています。仙台市博物館所蔵の伊達政宗像(仙台城にかかげられていた)も双眼。

武人としての印象の強い政宗ですが詩人としての側面もあり、「酔余口号」という漢詩は有名です。

馬上少年過 世平白髪多 残躯天所赦 不楽是如何

(馬上に少年は過ぎ、世は平らかにして白髪多し、残躯は天の赦すところ、楽しまずんばこれ如何)。因みに4句目の読み方は諸説あり、読み方により意味合いが変わってきます。司馬遼太郎の小説「馬上少年過ぐ」の表題はこの漢詩よりとられています。戦国に遅れて出てきた奥州の覇者の「無念」を読み取る人、逆に「自足」を読み取る人。昔より色々な読み方をされてきた漢詩です。

因みに辞世の句は「曇りなき 心の月を さきたてて 浮世の闇を 照らしてぞ行く」 先の読めない戦乱の世を、自分が信じるままに進み、生き延びた政宗らしい句です。

地域医療もまた、信念をもってすすんでいきたいものです。

 

Pocket

春爛漫

3月末に体調を崩し、最近になってやっと復調しました。忙しかったこともあり、楽しみにしていた花見には行けず、ソメイヨシノはいつの間にか八重桜にとって代わり、通りには白やピンクのハナミズキか咲き、ツツジも開花しています。

今朝はご近所の庭にフジの花房が垂れ下がっているのを見つけました。

まさに春爛漫です。

今日はツツジの写真を撮ることができました。これからは外出にカメラは離せません。

DSCF2488

 

今年の初めに蝋梅の紹介をしましたが、採った実を5個、植木鉢にばらまいておきました。

数日前、1個だけですが発芽しているのを見つけました。あの香しい花を付けるのはいつになるでしょうかDSCF2480

Pocket

大災害

熊本、大分で大きな地震が続いています。亡くなられた方々の冥福をお祈りいたします。また、被災され負傷された方、避難生活を余儀なくされている方々のご苦労は大変なものでしょう、早く通常の生活に戻れると良いですね。

東北の震災の時もそうでしたが、大災害が起こると必ず思い出すことがあります。

私が小学校の低学年の時、東海地方を大きな台風が襲いました。「伊勢湾台風」です。

当時名古屋の南部に住んでいて、高潮が海から流入し、近くの川も決壊、平屋だった私の家は軒下まで浸水し、貯木場から流出した家程もある大きな巨木が、人々を襲い、家々を破壊し、近隣でおびただしい死者がでて、同じ小学校の児童も30人以上が亡くなりました。

もう56年も経っているのに、いまだに「昭和34年」とか「9月26日」という言葉が心の奥底に響きます。土曜日でした。あの時のことは今でも克明に覚えています。

 

私は雨降りに敏感で、特に夜間降る雨には、不安を伴う何か表現しがたい感覚におそわれていました。就寝後でも、雨が降り始めるとほとんどの場合覚醒してしまいます。10年ほど前、それが「伊勢湾台風」のPTSDであることに気づきました。表現しがたい感覚とは、「恐怖」だったのです。それに気づいてからは、夜間の雨には気づかなくなりました。「心の傷」の深さ、不思議さに驚きます。

 

被災した私たちは父の知人の家に数か月間、身を寄せました。そこでは、その家の奥さん、おばあさん、お姉さんたちが優しく接してくれました。今から思えば随分甘やかされていましたが、自分では新しい兄弟ができたような感覚でした。また、近隣の小学校にも通いましたが、そこでもみなさんが優しかったのも覚えています。

 

九州で被災された方々の心の傷は私と同様なかなか癒えることなないかもしれませんが、周囲が暖かくしてあげることが大切だと思います。

Pocket

節目の桜

穏やかな春の日が続きます。

桜も満開を過ぎ、花がハラハラと風に舞っています。

 

桜は進学、就職など新たな転機を彩る花でもありますね。

クリニックも開業して半年となりました。

 

地域に貢献できるよう、心を新たにして一層のブラシュアップを図ってまいります。

DSC00411                                        週末訪れた岡崎城。 大勢の花見客で賑わっていました。

DSC00420

こちらは名古屋城の桜。 咲き誇っています

Pocket

憩いの場「なごみ」

半年を機に

開院したのが昨年の10月1日。ちょうど半年が経ちました。おかげさまで、何とか続けてこられています。その間に診察に来られた患者さんは1000人を超え、地域での認識が進んでいるようでありがたいことです。

当初、右往左往していたスタッフもだんだん慣れてきて、クリニックの状況はやや落ち着いてきました。

そこで、開院半年を機に名古屋市や福祉協議会とも相談し、地域の皆さんのコミュニケーションの場を提供することにしました。これは、開院前からの「地域に役立つ」という私たちの思いを具体化しようとするものです。

憩いの場「なごみ」と名付けたこのサロンは「ちょっと聞いて欲しい」とか「誰かとお話ししたいな・・」「介護に疲れてしまった・・」などという時に、ふらりと来ていただいて、お茶しながら、気楽におしゃべりをしていただく場です。私や心理カウンセラーがお付き合いさせていただきます。時には健康に関するレクチャーもさせていただこうかと考えています。

クリニックの相談室を利用して、毎週月曜の診療の合間(14時から15時30分)という限られた時間ですが、地域の皆さんのお役に立てれば幸いです。

ご近所の方は、遠くの方もかまいません、どうぞ気楽にお越しください。

(参加費はお茶代として300円です。お問い合わせは上飯田泌尿器科内科クリニック 052-325-2411 ニョウイイまで。)

nagomi

Pocket