12月21日。今日は一年でもっとも日の短い冬至です。
太陽の位置が一番低い日のはずなのに、今日は異例のポカポカ陽気でした。
明日以降日が長くなっていくわけですが、冷え込みが強くなってくるのは、まだまだこれから。体調管理には気を付けましょう。
寒くなるこの時期流行するのがウイルス感染。国内ではウイルス性腸炎の原因微生物のひとつであるノロウイルス感染の広がりが報告されています。ウイルスの遺伝子に変化がおきて、感染の危険性が高まっている可能性が指摘されており警戒が必要です。感染の流行をうけて、しばしば店頭などで「ノロウイルス感染対策」としてアルコール性の消毒薬がおかれているのを目にしますが、ノロウイルスにはアルコール消毒は効果がありません。次亜塩素酸は効果がありますが手などには使うことができませんので、自分達ができる予防策としては手洗いをしっかりすることになります。チョコチョコと水洗いするだけでは十分にウイルスを落とすことができませんので、石鹸をつかってしっかり洗うようにしましょう。
江戸時代ごろより日本では冬至の日に柚子をうかべた湯船に入る習慣が伝わっています。冬至と湯治の語呂合わせで、無病息災なら融通が利く(柚子が利く)といったような言葉遊びのような起源だという説もあるようですが、皮の芳香油が湯冷めを防ぐというような作用は報告されているようです。「冬至の日に柚子湯に入ると風邪をひかない」という言葉には、医学的根拠はともかく、風邪などが猛威を振るうこの時期になんとか体調を崩さないようにと願う先人達の願いが込められているような気がします。
柚子のいい香りがしています。今年の診療は12月29日までです。